確率計算5.1 初当たり回数分布の計算
初当たり回数分布の計算方法です。
5.1.1 二項分布
二項分布(にこうぶんぷ)は、結果が成功か失敗のいずれかである n 回の独立な試行を行ったときの成功回数の確率分布である。各試行における成功確率 p は一定(このような試行を、ベルヌーイ試行と呼びます)とするとき、k 回の成功を得る確率P(k)は、
P(k)=n!/(k!*(n-k)!)*p^k*(1-p)^(n-k)
ここで、!マークは階乗を表します。n!=1*2*・・・*nです。
n!/(k!*(n-k)!)の部分はn個からk個を選ぶ組合せの数であり、二項係数と呼ばれています。C(n, k) と記述します。二項分布という名前は、この二項係数に由来しています。
この公式は、次のように解釈することができまする。p^k はk回成功する確率を表し、(1 - p)^(n - k) は 残りのn - k 回失敗する確率を表しております。ただし、k回の成功はn回の試行の中のどこかで発生したものであり、C(n, k) 通りの発生順序があります。
EXCELでは関数BINOMDIST(k,n,p,FALSE)で計算できますので、以下この表現を使用します。
この分布の平均値はnp 、分散はnp(1- p)となります。
最頻値(ピーク)は、(n+1)*p 以下の最大の整数によって与えられまする。即ち、ピークが平均値より若干下にある釣鐘状山なりの分布となります。
歪度は(1-2p)/(np(1-p))^0.5となります。
また、尖度は(1-6p(1-p))/(np(1-p))となります。
5.1.2 出玉無当たりのない初当たり発生回数の計算
出玉無当たりのないスペックでの初当たりの発生回数の分布は典型的な二項分布です。
大当たり確率をPtで総回転数Nの抽選を行った時にk回の初当たりが発生する確率P(k)は、
P(k)=BINOMDIST(k,N,Pt,FALSE)
となります。
この分布は5.1.1で示したよう、行列計算をしなくても、簡単な計算で分布に関する各種指標を計算することができます。
平均値=N*Pt
分散=N*Pt*(1-Pt)
歪度=(1-2*Pt)/(N*Pt*(1-Pt))^0.5
尖度=(1-6*Pt*(1-Pt))/(N*Pt*(1-Pt))
最頻値=TRUNC((N+1)*Pt)
中央値、四分位数は累計確率の分布行列を作る必要がありまが、BINOMDIST(k,N,Pt,TRUE)は累計確率を直接もとまります。
5.1.3 出玉無当たりのある初当たり発生回数の計算
出玉無当たりのある場合、大当たり確率をPtの代わりに出玉無当たり確率P0を除外して出玉有当たりのみの確率とする必要があります。
大当たり確率をPtで総回転数Nの抽選を行った時にk回の出玉有初当たりが発生する確率P(k)は、
P(k)=BINOMDIST(k,N,Pt*(1-P0),FALSE)
となります。
以降の計算は、5.1.2で示したものと同じになります。
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